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『じねんの時』


じねん(自然)とは、
「自ら」(みずから)という主体性と「自ず
から」(おのずから)という物事が自然にな
ること、の両方の意味が含まれる。
出産は、胎児が成長して、ときが自然に満
ちていくのを待つという時間の流れの中で
訪れる。
(第35回助産学学会学術集会 河合俊雄先生
の講演「出産とじねんの時」より)

この「じねん」という言葉が
心に残りました。

お腹の中に授かった赤ちゃんは280日とい
う時間をかけて成長し、産まれ出る日が近
づくと自ら陣痛をおこし生まれ出てくる。
280日という時間は、妊娠中のマイナート
ラブルや、妊娠・出産・育児に対する不安
などで、時には苦痛さえ感じてしまう事が
あります。
陣痛が始まり赤ちゃんが産まれて来るまで
には、とても長い時間の頑張りが必要です。

この「待つ時間」を苦痛ととらえてしまう
のは少しもったいない感じがします。
「お腹の中で赤ちゃんが成長していく姿」
を想像してみましょう!
「繰り返す陣痛により産道が熟化し子宮口
が開き、赤ちゃんが向きを変えながら頑張
っている姿」を想像してみましょう!

そうする事で、「赤ちゃんも一緒に頑張っ
てくれているんだ」と思え『豊かな時間』
を過ごす事が出来ます。

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助産師として30年が過ぎ、改めて「待つ」
ことの意味と自身のあり方を返りみる事が
出来ました。

助産師 清水